結婚できる年齢は男女とも18歳に 2022年の民法改正の要点(法務省)
結婚できる年齢は、いまは男性も女性も18歳です。以前は男女で年齢が違っていましたが、2022年4月1日に施行された民法の改正で、成年年齢の引き下げとあわせて同じ年齢にそろえられました。結婚の届け出や記念の撮影の予定を考えるときに、年齢の決まりがどう変わったのかを確かめておきたい人もいるでしょう。ここでは、法務省が公開している改正の説明とQ&Aをもとに、何がいつ変わったのか、なぜ変えたのかを順に見ていきます。内容は2026年10月13日に法務省のページで確かめたもので、個別の事情にどう当てはまるかは、届け出る役所の窓口で確かめてください。
民法の改正で変わった2つの年齢
成年年齢は20歳から18歳へ
法務省のページによると、成年年齢を18歳に下げることなどを内容とする改正法は平成30年6月13日に成立し、施行は令和4年4月1日でした。民法でいう成年年齢には、ひとりで契約を結べる年齢と、親の親権に従わなくてよくなる年齢という二つの意味があると説明されています。20歳という線は、明治29年(1896年)の民法の制定のときから続き、さらにさかのぼると明治9年の太政官布告を受け継いだものだとされています。改正の意義としては、18歳と19歳の若い人が自分の判断で人生を選べる環境を整え、社会への参加を後押しすることが挙げられています。改正の概要の資料では、「成年」と書かれているほかの法律の年齢も18歳に変わると整理されています。
Q&Aでは、2022年4月1日の施行の日に18歳または19歳だった人は、その日をもって全員が成年になったと説明しています。生年月日でいえば、2002年4月2日から2004年4月1日のあいだに生まれた人です。2004年4月2日かそれより後に生まれた人は、それぞれ18歳の誕生日に成年を迎えます。
結婚できる年齢を男女とも18歳に
改正前の民法第731条では、結婚できる年齢は男性が18歳、女性が16歳でしたが、改正で女性の年齢が18歳に引き上げられ、男女とも18歳になりました。法務省のQ&Aは、男女で年齢に差があったのは、心や体の発達に男女で違いがあると考えられてきたためだと説明しています。そのうえで、社会や経済が複雑になったいまは、社会的・経済的な成熟の度合いをより大切に考えるべきで、その点では男女に違いはないとして、差をなくしたとしています。年齢を18歳にした理由について、Q&Aによると、高校などへの進学率が98パーセントを上回っている点などを踏まえ、結婚には少なくとも18歳ほどの社会的・経済的な成熟が要ると考えたと書かれています。施行は成年年齢と同じ2022年4月1日で、その日の時点ですでに16歳以上だった女性は、18歳未満でも引き続き結婚できる扱いとされていました。
改正までの流れと、18歳で変わったこと
改正に至るまでの経緯
Q&Aは、見直しの背景として、国民投票や選挙で18歳と19歳を大人として扱う流れが先に進んでいたことを挙げています。海外でも成年年齢は18歳とする国が主流だと添えられています。改正の概要の資料には、その流れが年表の形で載っています。
- 平成19年5月、国民投票法が制定され、憲法改正の国民投票で投票できる年齢が18歳になりました。
- 平成21年10月の法制審議会の答申では、成年年齢を18歳にするなら、女性が結婚できる年齢も18歳に上げるのがふさわしいとされました。
- 平成27年6月の公職選挙法の改正で、選挙権を持つ年齢が18歳に下がりました。
- 平成28年7月の参議院議員通常選挙で、国の選挙として初めて18歳から投票が行われました。
18歳でできるようになったことと、20歳のままのこと
Q&Aでは、18歳と19歳の人は、親の同意がなくてもさまざまな契約を結べるようになると説明しています。親の親権から離れるため、住む場所や、進学・就職といった進路も、本人の意思で決められるようになります。10年間有効のパスポートを取ることや、公認会計士や司法書士のような国家資格の仕事に就くこと(試験の合格などは必要)も、18歳からできるようになりました。一方で、未成年のうちは、親の同意なしに結んだ契約を原則として取り消せる「未成年者取消権」があり、18歳と19歳はこれを使えなくなりました。法務省は、学校での消費者教育を充実させることや、若い人の消費者被害を救うための消費者契約法の改正などに政府として取り組んできたと説明しています。他方で、お酒やたばこ、競馬や競輪などの公営競技の年齢の制限は、20歳のまま変わっていません。家族に関わるものでは、養子をとることができる年齢も、20歳が維持されたものとして法務省の資料に挙がっています。反対に、戸籍に関わる分籍は、18歳に変わるものとして同じ資料に載っています。
まとめ
2022年4月1日から、民法の成年年齢は18歳になり、結婚できる年齢も男女とも18歳にそろいました。女性の年齢を上げた理由として、法務省は、結婚に求められる社会的・経済的な成熟に男女の違いはないという考え方を示しています。18歳になると親の同意なしに契約ができる一方、お酒やたばこ、公営競技、養子をとる年齢は20歳のままです。法律の年齢の扱いはこのように項目ごとに違うため、自分たちの手続きに関わる年齢は、法務省の案内と届け出る役所の窓口で確かめてください。
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参考にした資料
各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。






